看護科3期生 美濃陽介さん

 私は北里大学保健衛生専門学院看護科3期生になります。現在は、日本医療大学保健医療学部准教授として、後進の指導にあたっています。この度、同学院保健看護科が2024年度より大きな変革を迎えるにあたり、拙文ながら寄稿させていただきました。

 北里大学保健衛生専門学院で看護を学び、医療の道を歩んで24年という年月が過ぎました。その間、医療・看護・福祉のあり方が大きな変革を迎え、医療・看護・福祉と地域・各家族単位を含めた地域包括ケア推進の時代を迎えています。また、Covid-19パンデミックにより世情の在り方も変化を余儀なくされ、様々な諸問題が表面化している時代となっています。北里学院卒業生の皆様が活躍される現場においても、北里学院の先生方におかれましても大変なご苦労をされてきたとお察しします。

 前述したとおり、現在、私は大学教員として研究、看護・福祉教育に携わっています。恐らく学生時代の私を知る看護科3期生の方は驚かれるかと思います。私が主として取り組んでいることとして、産業保健分野の研究があります。特に学校教員や看護師といった専門職のストレス構造を明らかにすることを目的とした研究を進めています。働き方改革が官民あげて進められており、「働きがい・やりがい」や「モチベーションを保つ」といった言葉が時折散見されますが、自らの職業に対する価値観やモチベーションがストレスに与える影響を調査しています(下図 概念図)。

概念図

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 概念図からは、仕事に対する価値観やモチベーションは、長時間労働や上司・同僚との協働を介して間接的に、あるいは直接的にストレスを低下させる要因にも高める要因になっていることもわかります。学祖である北里柴三郎先生は、「研究だけをやっていたのではダメだ。 それをどうやって世の中に役立てるかを考えよ」というお言葉を残されており、私も研究で得られた知見は、何らかの機会がある際には伝えるよう努力しています。

 最後になりますが、北里大学保健衛生専門学院を卒業された皆様方、学院の先生方、在学している学生の皆様が日本の医療・福祉の現場を支える一員となっていると考え、私自身も広く社会に貢献できるよう努力をしていきたいと考えています(2023年4月寄稿)。

看護科3期生 美濃陽介さん

美濃 陽介

看護科3期生